医療機関向け『インターネットで採用を成功させる方法』
インターネットで職員の定着率を向上
これまでのコラムでは、いかに「採用数を伸ばすか」という視点から様々なインターネット上のツールとその使い方を紹介させて頂きました。しかし「ホームページで採用を成功させる方法」というのがこのコラムのタイトル。「採用」は「採用数を伸ばす」ことに加えて「採用した職員の定着」させて初めて「成功」と言えます。
今回のコラムでは、これまで触れてこなかった「(採用数向上)×(定着率向上)→(採用の成功)」という方程式の「定着率の向上」について紹介させて頂きます。
「IT」という言葉を聞いたことが無い方はいないと思いますが、「ICT」という言葉は聞いたことがありますか?(Infection Control Team 感染制御チームではありません。)「IT」はご存知の通り”Information Technology”の略ですが、最近では”Information and Communication Technology”の略として「ICT」という言葉が使われる機会が増えてきました。ネットワーク技術によるコミュニケーションの進化を重視した表現で、海外では既に一般的で、国内でも一部の企業で使われ始めている言葉です。実際、このコラムでもTwitterもFacebookといったコミュニケーションツールを紹介させて頂きました。
採用した職員の定着率を向上させるには様々な要素がありますが、新しい職場になじめるかどうか、ということも大きな要素でしょう。そこで今回は新入職員が新しい職場になじむのを支援する、院内コミュニケーションに利用できるツールを3つほど紹介致します。
1. Facebookグループ
当コラムの第2回で、Facebookで「採用数」を向上させる機能と使い方を紹介させて頂きました。実はFacebookには特定のグループ内でコミュニケーションを取るのに便利なグループ機能があり、一部の企業では社内や部署内のコミュニケーションツールとしても利用され始めています。
各グループにはグループ内の人しか閲覧&書き込みができないグループ専用の掲示板があります。その掲示板に「つぶやき」「他のホームページへのリンク」「アンケート」などを貼り付けることが出来ます。「つぶやき」機能を利用することでケーススタディや最近流行っている病気の症状や対処方法、その他日常の疑問等を掲示板に投稿できます。「他のホームページへのリンク」も投稿できるので職員の方々に読んでもらいたいニュースやホームページを紹介することも出来ますし、「アンケート機能」で新入職員の歓迎会の日程調整なども出来ます。出来ること自体はシンプルですが、コミュニケーションの円滑化には大きな力となります。携帯電話からも利用できるので、パソコンを持っていない方でも大丈夫です。利用料金は無料。ただ、利用するには利用者全員がFacebookに登録する必要があるのが弱点です。
2. 院内Twitter
当コラムの第1回で、「つぶやき」コミュニケーションツールのTwitterを紹介致しました。Twitterは原則、インターネット上に全てのつぶやきが公開されてしまうので院内でのコミュニケーションには向きません。しかし院内や社内といったクローズドな環境での利用を前提とした、いわば「院内Twitter」と言えるサービスもいくつかあります。ここでは株式会社モディファイの提供する「SMART」を紹介致します。
「SMART」はTwitterと同様につぶやきを共有するツールですが、クローズドなグループでの利用のために作られており、一般公開はされません。また、ファイルの共有が出来るので、メールでファイルを多くの人に送ったり、紙で印刷して配布したりしなくても、SMARTにファイルを投稿するだけで情報共有が出来ます。こちらも無料で利用出来ます。ただしスマートフォンではない携帯電話への対応は現在準備中ということで、今後の動きに期待です。
3. 院内ブログ
上記の2つは「つぶやき」をベースにしたコミュニケーションツールですが、「つぶやき」では短すぎて言いたいことが伝えきれないこともあります。「つぶやき」ではなく「文章」でのコミュニケーションを取るためのツールとして「社内(院内)ブログサービス」があります。ブログについては第3回のコラムで紹介しましたが、ここでは「職員が書いて、職員が読む」というクローズドな環境で利用可能な「ブログオフィス」というツールを紹介致します。
「ブログオフィス」は株式会社ドリコムが提供する「社内(院内)ブログサービス」で、特定のグループ内で職員がブログを読み書きするのに利用します。つぶやきと違って、もう少し長い文章での情報共有に向いており、新入職員の自己紹介や患者対応のノウハウ、日報の共有、院長からのメッセージ、院内報などの利用方法が考えられます。上記の他のサービスと同様にホームページへのリンクやファイルの共有も出来ます。利用料金は一人あたり月額420円。携帯電話からも利用可能です。
つぶやきと比較してより長い文章の投稿を前提としているため、上記のツールよりも濃い情報を共有できますが、その分投稿する人も減少してしまう点に注意が必要です。
職員の定着率を向上させるには、コミュニケーションは大切な要素です。コミュニケーションツールを整備することで、新入職員の方の会話のきっかけ作りが出来ますし、院内の先生や他の職員の考えていることが分かります。過去に院内で蓄積された情報やノウハウを閲覧することも出来ます。(メールでも紙でも過去の情報から欲しい情報を検索することは困難です。)また、コミュニケーションツールを導入することは、新入職員の方のみならず、既存の職員の方の働きやすさにもつながりますので、ぜひ導入を検討されてみてはいかがでしょうか。
以上で全6回のコラムを終了させていただきます。少しでも採用活動でのインターネットの利用に興味を持っていただけたら幸いです。インターネットの世界の動きは非常に早く、初めて聞く情報もあったかと思いますが、どのサービスも利用している医療機関は少なからずあります。利用し始めた当初は分からないこともたくさんあると思いますが、インターネット上には有用な情報が無料で数多く公開されています。少しずつ調べながら、分かる範囲で対応すればそれだけでも十分なものが出来上がるはずです。始めるのが早ければ早いほど、採用マーケットでの優位性を高められますので、ぜひこの機会にライバルに先手を打って対応を始めてみてください。
これまでお付き合いいただき誠にありがとうございました。